MDGs（ミレニアム開発目標）

（Milennium Development Goals）

2000年9月にニューヨークで開催されたミレニアム・サミットで採択された国連ミレニアム宣言を基にまとめられた開発分野
における国際社会共通の目標。

MDGsは、極度の貧困と飢餓の撲滅など、2015年までに達成すべき８つの目標を掲げ、達成期限となる2015年までに一定の
成果をあげた。その内容は後継となるSDGs（持続可能な開発目標）2030アジェンダに引きつがれている。

MDGsの概要と８つの目標

目標１ 極度の貧困と飢餓の撲滅

・１ーA 1990年と比較して１日の収入が１米ドル未満の人口比率を2015年までに半減させる。
・１ーB 女性、若者を含むすべて人々に、完全（働く意思と能力を持っている人が適正な賃金で雇用される状態）かつ生産的な
雇用、そしてディーセント・ワーク（適切な仕事）の提供を実現する。
・１ーC 1990年と比較して飢餓に苦しむ人口の割合を2015年までに半減させる。

目標２ 普遍的初等教育の達成

・２ーA 2015年までに、世界中のすべての子どもが男女の区別なく初等教育の全課程を修了できるようにする。

目標３ ジェンダー平等の推進と女性の地位向上

・３ーA 2005年までに初等・中等教育における男女格差の解消を達成し、2015年までにすべての教育レベルにおける男女格差を
解消する。

目標４ 乳幼児死亡率の削減

・４ーA 1990年と比較して５歳未満児の死亡率を2015年までに３分の１に削減させる

目標５ 妊産婦の健康の改善

・５ーA 1990年と比較して妊産婦の死亡率を2015年までに４分の１に削減させる
・５ーB 2015年までにリプロダクティブ・ヘルス（性と生殖に関する健康）への普遍的アクセス（必要とする人が利用できる機
会を有する状態）を実現する。

目標６ HIV/エイズ、マラリア及びその他の疾病の蔓延防止

・６ーA HIV/エイズの蔓延を2015年までに阻止し、その後減少させる。
・６ーB 2010年までにHIV/エイズの治療への普遍的アクセスを実現する。
・６ーC マラリアおよびその他の主要な疾病の蔓延を2015年までに阻止し、その後減少させる。

目標７ 環境の持続可能性の確保

・７ーA 持続可能な開発の原則を各国の政策や戦略に反映させ、環境資源の喪失を阻止し、回復を図る。
・７ーB 生物多様性の損失を2010年までに有意（確実）に減少させ、その後も継続的に減少させ続ける。
・７ーC 2015年までに、安全な飲料水と基礎的な衛生設備を継続的に利用できない人々の割合を半減させる。
・７ーD 2020年までに、最低１億人のスラム居住者の生活を大幅に改善する。

目標８ 開発のためのグローバル・パートナーシップの推進

・８ーA 開放的で、ルールに基づいた、予測可能でかつ差別のない貿易および金融システムのさらなる構築を推進する。
　（グッド・ガバナンス、開発および貧困削減に対する国内および国際的な公約を含む。）
・８ーB 後発開発途上国（LDC）の特別なニーズに取り組む。

　①LDCからの輸入品に対する無関税・無枠
　②重債務貧困国に対する債務救済および二国間債務の帳消しのための拡大プログラム
　③貧困削減に取り組む諸国に対するより寛大なODAの提供を含む。
・８ーC内陸国および小島嶼開発途上国の特別なニーズに取り組む。
　（小島嶼開発途上国のための持続可能な開発プログラムおよび第２２回国連総会の規定に基づく。）
・８ーD 国内および国際的な措置を通じて、開発途上国の債務問題に包括的に取り組み、債務を長期的に持続可能なものとする。
・８ーE 制約会社と協力し、開発途上国において、人々が必須の医薬品を安価に入手・利用できるようにする。
・８ーF 民間セクターと協力し、特に情報・通信における新技術による利益が得られるようにする。